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「政治家を志した原点」とは~「国民生活を混乱させれば自党に有利」ってどういうこと?

2008-3-26

葉梨康弘君の活躍を期する会にて

3月18日、「葉梨康弘君の活躍を期する会」が開催された。
当日は、伊吹幹事長、武部元幹事長、古賀選対委員長、大島国対委員長、舛添厚生労働大臣ら、多くの先輩の御来臨を賜り、国会や党内での、葉梨康弘の活動について、具体的に紹介して頂いた。
心からのご指導・ご支援を賜った約600人の支援者の方々、ご来賓の諸先輩に、この場をお借りして心から厚く御礼申し上げたい。
さて、世の中は年度末というのに、国会の方は、3月の最終の週に入った時点で、動く気配すら見せない。
例えば、税制関連法案の参議院での審議は、衆議院からの送付後3週間を超えるが、一切審議が行われないという異常事態、私も、自民党国会対策副委員長として、朝から晩まで院内のタコ部屋に詰め、事態の打開のため、日々無い知恵を絞っている。
ただ、この「ねじれ国会」の中、参議院は民主党が仕切っている。彼らが休みたければ「国会は開店休業」という現実を目の当たりにし、本当にこれでいいのかと思う。
民主党の方々は、「政治家を志した原点」をどう考えているのか。
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予算審議過程での誤解10カ条(4)~「道路色」のお金がある?ムダな道路を作るため従来の5年計画を10年に?

2008-3-18

答弁する冬柴国土交通大臣

2月25日の予算委員会での質疑に関するコラムも、今回が最終回、その第9条と第10条。

よくある誤解第9条「『道路特定財源』という『道路色』のお金があるから、必要もない道路が作られる」

これは、一見もっともらしい理屈だが、「道路特定財源の税収額」イコール「道路投資額」である場合は、あるいは成り立ち得るかも知れないが、現状のやりくりを考えると、誤解に類するものだ。
すなわち、平成19年度中の「道路特定財源」の税収総額は約5.6兆円だったが、「必要な道路」を作るにはとても足りず、この年、国費・地方費の道路投資総額は約6.8兆円と、約1.2兆円の一般財源(地方交付税、国公債等)由来のお金を投入せざるを得なかったという現場の状況が忘れられている。
仮に今、「道路特定財源」の税収のうち暫定税率分2.6兆円の歳入欠陥が生じたらどうなるか。
今でも一般財源から1.2兆円をたしているのだから、これをさらに増額(他の支出を引っ込めて)せざるを得なくなるということだ。そもそも、3回前のコラムでも指摘したが、民主党の政策は、暫定税率廃止(2.6兆欠損)、高速道路無料化(2.5兆欠損)、最低賃金大幅上げ(1.4兆支出増)、高所得世帯も含む子供手当創設(5.1兆支出増)等々、ざっとみても18.9兆円のお金が必要で、国家公務員全員を馘首にして5.3兆円を浮かしても賄えない勘定だが、それでも彼らは、道路については、「やりくりをして、特に地方の、必要な道路整備予算を確保する。」と言い張る。
これでは、教育や福祉といった大所の支出を削らなければならないのは明らかで、削らなければ、増税か借金しかない。
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予算審議過程での誤解10カ条(3)~個別の事業名を載せていない計画は杜撰?今回の計画は大甘?

2008-3-15

中期計画の位置づけを説明

2月25日の予算委員会の質疑についてのコラムの3回目。
今回は、平成20年度予算審議過程で、これは「誤解」ではと思われた10カ条のうち、第7条と第8条。

まず、よくある誤解第7条「今回の『道路の中期計画』は、個別の事業名や工事箇所を明示しておらず、根拠薄弱で杜撰な計画だ」

このような誤解は、野党からの質疑の中でよく見られた。
確かに、つい十年くらい前まで、「公共事業に関する計画」といえば、ときに、具体的な事業名、工事名が記載されるなど、相当具体的なものだった。
しかし、私はこの日、このような「具体的な計画」には弊害があったからこそ、意図的に、「目標の大枠を示すザクッとした計画」に変えたのが、まさに小泉構造改革だったことを指摘した。
このことを、野党の質疑者は、ほとんど理解していない。わが国の道路整備計画は、昭和28年に、「道路整備費の財源等に関する臨時措置法」(現「道路整備費の財源等の特例に関する法律」)が制定され、翌29年から、「道路整備五箇年計画」が策定されるようになったことに始まる。
この計画は、次第に、具体的な事業、特に大規模プロジェクトを盛り込むものとなる。
政府自身、平成13年には、これまでは、費用対効果が甘く見積もられ、その大規模プロジェクトの実現を自己目的化してきた面があったことを、率直に反省している(6月の「骨太の方針」)。
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予算審議過程での「誤解10カ条」(2)~霞ヶ関埋蔵金は万能?小泉改革後もケインズ的ムダな公共事業?

2008-3-10

小泉改革について述べる大田経済財政大臣

今回のコラムでは、前回に引き続き、平成20年度予算審議過程で見られた「誤解に基づくと思われる考え方」の第5条と第6条。

よくある誤解第5条「『霞ヶ関埋蔵金』は無尽蔵」

昨今、「霞ヶ関埋蔵金」という言葉がはやっている。
これは、自民党の財政改革研究会(与謝野馨会長)が、「行政のムダを省き、特別会計の貯まり金や政府資産を整理すれば『お金が無尽蔵に出てくる』というのは、『霞ヶ関埋蔵金伝説』に過ぎず、やはり安定的な税源の確保が必要」という主張をまとめたのが発端。
これに、与党の他の政治家が、「いやいや『埋蔵金』はある。これを先に使え。」と反駁し、与野党こぞって、「埋蔵金探し」に血眼になったというのが、ことの経緯だ。
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予算審議過程での「誤解10カ条」(1)~国産麦のパンで自給率向上は簡単?天下り禁止で無尽蔵の財源?

2008-3-10

予算委員会での質問風景

2月25日(月)の衆議院予算委員会。
「ガソリン国会」と言われる今国会も、平成20年度予算案の審議が、まあ、大詰めと言って良いタイミングだ(29日に衆院通過)。
この日、私は、45分間という、与党委員としては比較的長い時間を頂戴して質問に立った。
さて、私たちは与党の一員であり、その責任において、政府提出の予算案をできるだけ早く成立させなければならない。
ただ、それゆえ、与党側の委員には、余り質問の機会が巡ってこない。
実際、本年の衆議院予算委員会では、野党側の委員(15人)には、1人当たり4時間強、計約60時間と、この数年で最長の質疑時間を割り当てたが、自民党委員(31人)には、1人当たり30分弱の割り当てがあったに過ぎない。
とはいえ、与党質疑の中で、各種報道や野党側の追及の中に、必ずしも的を射たと言えないものがあることを、しっかりと指摘しておくことも、建設的議論を進める上では極めて重要だ。
この日の私は、杉浦正健元法務大臣ともども、その役回りを担い、国会審議やテレビ報道の中でまことしやかに横行する「誤解に基づくと思われる命題」10カ条を指摘させていただいた。よくある誤解第1条「国産小麦を増産してパンを作れば自給率向上は簡単」
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食糧安全保障と強い農業基盤の確立のために~畜産・酪農危機突破の対策を決定

2008-2-26

平成20年度畜産・酪農緊急対策を発表

2月21日の自民党・畜産酪農対策小委員会。
私が委員長として、危機的状況にあるわが国の畜産・酪農の現状を打開するため、緊急の対策をとりまとめて発表、了承を得た。
実は、政府・与党は、毎年この時期、畜産・酪農対策小委員会を舞台に議論を行い、牛肉の輸入関税などを財源とした1000億円規模の畜産・酪農振興対策を取りまとめる。
もっとも、私にとっては、茨城県自身は大畜産県ではあるが、選挙区での畜産・酪農業は、必ずしも盛んではない。
それでも、「だからこそ公正な判断ができる」という妙な理屈(?)からか、異例の連続3期の登板となった。
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「つなぎ法案」騒動~議長あっせんを促し、国民生活の混乱を回避して実質審議を確保

2008-2-10

「つなぎ法案」答弁、左端は増田総務大臣

1月29日の衆議院総務委員会。
私は、「国民生活等の混乱を回避し、地方団体における予算の円滑な執行等に資するための地方税法の一部を改正する法律案」の提案者として、答弁に立った。
この法律案は、巷間、「セフティネット法案」とも、「つなぎ法案」とも言われるものだ。
今年の通常国会は、俗に「ガソリン国会」と言われるが、「衆参ねじれ現象」の中で、民主党の国会戦略次第では、ガソリン・軽油税等の歳入関係法案が、年度内に議了しない事態が考えられる。
そうなると、4月になって、ガソリンや軽油の税率がいったん下がり、法案が議了する数週間後にまた上がるという可能性が出てくるわけで、国民生活に、大混乱をもたらしかねない。
そこで、自公両党は、議員立法により、3月末で期限切れを迎えるガソリン・軽油の税率を、歳入関係法案が成立するまでの間、暫時現行税率を適用し、税率の乱高下を回避する、いわゆる「つなぎ法案」を提出、私が、その軽油税分の提案者になった。
ガソリン税等の是非については別の機会に譲るとして、今日は、「つなぎ法案」の経緯を書く。国の収入である税(歳入)に関する法律が決まらなければ、当然、国にはお金が入ってこない。
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インド洋給油新法・衆議院の再可決で成立~首の皮一枚つながった日本への信頼

2008-1-18

賛成票を投じる葉梨康弘

1月11日の衆議院本会議。
この日の午前中に参議院本会議で否決された、いわゆる「インド洋給油新法」が、自・公の与党のほか、何人かの無所属議員の賛成により、出席議員の3分の2の賛成を得て衆議院で再可決、成立した。
衆参両院の議決が異なる法律案について、憲法第59条第2項の規定により、衆議院が優越権を行使したのは、実に57年振りのことだ。
ただ、我が国が、「テロとの戦い」から離脱する期間が少しでも長引くと、後でも述べるように、国際社会が日本という国に寄せる信頼を大きく損ないかねない。
その意味で、私は、11日の再可決は、やむを得なかったと思うし、日本が、自国民の命を守ることができる国であることを、滑り込みセーフで、世界に示すことができたと考えている。まず、イラクへの復興支援協力と、アフガニスタン関連の給油活動への参加が、テレビなどで、「いずれもアメリカへのお付き合い」などと、ごっちゃにされてとりあげられることがあるが、これは、明白かつ重大な誤解だ。
すなわち、当時のイラクの大統領、サダム・フセインは、確かに大変な独裁者であったが、1人の日本人も殺害していない。
しかしながら、タリバン・アルカイダは、明らかに、日本国民を狙った大量殺害行為を敢行した。
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信頼と安心と希望を確立する年に~具体的仕事を1歩1歩進めることが大切

2008-1-1

平成20年の年頭に当たって

平成20年の新春、明けましておめでとうございます。
昨年は、参院選挙における与党の大敗、安倍前総理の突然の退陣、福田内閣の成立など、まさに激動の1年でした。
昨年8月、自民党国会対策副委員長に就任した私は、めまぐるしく動く政局の渦中に身を置き、まさに緊張の連続でしたが、その緊張感は、多分今年も続くことになるでしょう。
特に、今年の通常国会には、国民生活に密着した予算案や、税制関連の法律案が上程されます。
私は、予算委員会、国土交通委員会及び憲法審査会担当の国会対策副委員長として、その予算案本体や、ガソリン税・軽油引取税などの税制に関する国会対策に当たることになります。
予算案などが、党利党略や政争の具とされ、国民生活が置いてきぼりを喰うことがないよう、細心の注意と丁寧な説明が求められます。
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国民に信頼される公務員制度を作らなければ~福田総理に緊急提言

2007-12-28

公務員制度改革で福田総理に緊急提言

12月21日の内閣総理大臣官邸。
私は、「公務員制度改革を断行する若手議員の会」を代表し、石田真敏、宮澤洋一衆議院議員とともに、福田康夫総理に対し緊急提言を行い、我々の公務員制度改革にかける熱い思いを伝えた。
公務員制度に対する国民の信頼は、今、大きく揺らいでいる。
かつて、我が国の近代化をリードした「官僚たち」は、ときに、「官尊民卑が鼻につく」と言われたりもした。
しかし、そうはいっても、「私利私欲がなく、かつ、とんでもなく優秀で、国家国民のことを真剣に想う」からこそ、ちょっと「いやな奴」だが、「彼らに任せれば」という安心感があり、ある意味で、尊敬される存在でもあった。
それが今はどうだろうか。
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