お役人の給与はこれでいいの?~若手議員の会を立ち上げ
2005-2-25
公務員は、仕事も暇なのに、高い給与をもらっているのではないか。
庶民はそんな感覚を持っている。
でも、役所や組合に聞いてみると、「公務員の給与は民間と一緒で、厳しく抑制している」そうだ。
何かおかしい。
私は、昨年春から、党内の数人の議員とともに、公務員の給与制度について、勉強を深めてきた。
そうしたら、色んなカラクリが分かってきた。まず、民間にあわせると言っているが、その民間は、おおむね大都市部の中企業以上の民間企業。
だから、住居費の安い地方(北海道・東北・九州等)では、国家公務員の方が民間よりも5%近く高い。
また、制度上は、「勤務成績良好な者」についてだけ毎年の昇給を行うことになっているが、何と全体の98%以上が「良好な成績」を収めているらしく、(長期病欠・懲戒処分を受けた者以外)毎年毎年昇給している。
このような年功的なシステムだから、余り働かない中高年の公務員には不当に高い給与が支払われ、成績が良かったり若い公務員は、安月給でこき使われる。
役所に入った若者は、時に先輩から、「あくせく働いても、人生では得にならない」と教え込まれる。
これでは働く者がバカを見てしまう。
そこで、2月22日、私たちは、42人の自民党の衆参若手議員を募り、「公務員給与改革断行を求める若手議員の会」を立ち上げ、私が事務局長に就任した。
そして、当日は、記者団に対し、公務員給与の実態を詳しくレクチャーした。
このため、議連の発足は、当日夜のNHK、翌日のほぼ全ての全国紙で取り上げられ、これに触発されたのか、2月23日には、細田官房長官が、人事院に対し、国家公務員給与の引き下げの検討を指示するというおまけまでついた。
私は、公務員の給与は、単に下げるだけでなく、良くやっている人には上げてやる配慮も必要と思う。
総額としての行革効果は、あるいはそれほどでもないかも知れない。
ただ、社会保障改革や公共事業改革で、国民に痛みを強いる以上、公務員給与が聖域であっていいはずがない。
議連では、夏の人事院勧告を睨み、4月初めにも中間提言をとりまとめるため、精力的に勉強会を開催するつもりだ。