既に1割の任期を終えた民主党政権~ポスト民主党の受け皿作りのため「舛添カレッジ」に期待
2010-1-23
昨年から今年にかけ、地元回りをしていると、良く、「葉梨さん、4年間は長いけれども、頑張って下さい。」と言われる。昨年8月の総選挙は、民主党が300議席を超える大勝。
たとえ民主党の政策が行き詰まったとしても、そうそう簡単に、議席を減らす可能性の高い選挙に打って出るとも思えない。
だからこそ私は、腹を決めて、お金をかけないで(もっとも、お金もないのだが、)地元での活動を継続することとしている。
でも、時の経つのは以外と早い。
今日1月23日は、昨年8月30日の翌日から数えて、146日目に当たる。
4年間は通算1461日だから、今日で衆議院議員の任期のもう1割が経過したことになる。
昨年8月、任期の1割を終える時点で、鳩山内閣の支持・不支持率が逆転し、政権党の幹事長が検察の事情聴取を受ける事態が出来することを、誰が予想しただろうか。
民主党政権はさらに迷走しよう。
私たちは、ポスト民主党政権の受け皿となるべく、野にあって雌伏しつつ、残り9割の時間を、国民のために、有効に使っていかなければならない。
その意味で私は、「舛添カレッジ」に期待するところ大だ。多くの世論調査を見ると、鳩山内閣の支持率が急落し、民主党の支持率も落ちているにもかかわらず、自民党の支持率は、必ずしも回復していない。
しかも、地元を歩いていると、
「自民党の発信力がなさ過ぎる」
「民主党もダメだけど、追いかける自民党は1周遅れ」
「自民党が、急に小さくなっちゃったようだ」
等々、従来の自民党支持層からも、自民党に対し、厳しい声を聴くことが多い。
私なりに考えると、調整型と言われる谷垣総裁のリーダーシップのあり方だけでなく、やはり、自民党自身にも、いくつかの問題があると思う。
1つは、今回の逆風をはねのけて勝つことができた自民党代議士は、地盤のしっかりしたベテランが多かったということ。
それはそれで悪いことではないし、私自身は、力不足を認め、力を蓄えなければならないと思う。
ただ、党所属衆議院議員の6割が、5期当選以上(政権党時代は閣僚)という現状では、若々しい発想が出てきずらい。
2つは、もともと自民党の強かった地域の代議士の比率が高まったこと。
これらの地域は、公共事業に依存する有権者の比率も高く、「コンクリートから人へ」を標榜する民主党の政策に対する反発も強い(ちなみに、昨年の総選挙で、自民党が小選挙区の議席を独占した県は、高知、島根、鳥取、福井、石川、富山の各県だった。)。
だからいきおい、最近の自民党からの発信は、「公共事業はマダマダ必要だから増やせ」的なものとなってしまう。
このような主張ばかりが突出すると、やはり「自民党は古い」となってしまう。
3つは、これが最も大切なところだが、民主党を批判するだけでは、国民の批判が自民党に返ってくるということ。
例えば地元で、私が「国の借金を増やして子ども手当ではどうしようもない」「国の借金924兆は危険水域」と言っても、「でもこれまで借金を増やしてきたのは自民党政権でしょ」と言われてしまう。
だからこそ、かつて小泉純一郎総理は、借金を増やしてきた過去の自民党から訣別し、「自民党をぶちこわす」とまで言ったわけだ。
その強い意志がなければ、国民は政治を信頼しないと思う。
ところが、この、「自民党をぶちこわす」という強烈な意志が、残念ながら今の自民党にはない。
これが問題だ。
1月19日の「舛添カレッジ」で、舛添要一氏がいみじくも述べていたように、今の国民の雰囲気は、「自民党もダメだけど民主党もダメだった」「何を信じていいのか良く分からない」というものではないか。
「舛添カレッジ」は、舛添氏の現在の自民党に対する危機感を反映し、若手の落選組を中心とした約20名のメンバーで構成されている。
舛添氏も、今春中には、参加メンバーの意見を結集し、政策体系作りに取り組みたい意向だ。
私も、今の自民党に、「(借金を増やしてきた)古い自民党をぶちこわす」という強烈な意志を注入できるよう、この作業に積極的に加わっていきたいと考えている。
天が与えてくれた4年間という充電、あるいは修行期間の、既に1割は過ぎた。
残り9割、しっかりと地元に軸足を置きつつ、私は、国民の負託に耐え得る、「ポスト民主党」の受け皿作りのため、命懸けで活動していく。