6月26日、菅総務大臣に対し、年金納付記録毀損者への救済策を提言(総務省所管の第三者委員会が申請の真実性を判定)。いわゆる物証のない方についても、記憶に基づく具体的な年金納付履歴の申立書やこれを真実と証する誓約書があり、調査にも誠実に対応して頂ける方であれば、その方の供述を証拠として認め、実務上、年金を給付するべきだ。ただし、暴力団員等が行うであろう虚偽申請には、私文書偽造・同行使詐欺の罪による厳正な取締りを行うべき。このように、物証はなくても正直な方を救うルールをつくることで、モラルハザードを防ぎつつ、国民に安心感を持って頂けると思う。この基本的な方向性に、総務大臣も大いに賛意を表した。
6月23日の県連大会では、年金問題に加え、憲法改正について申し上げた。すなわち、今争点となりつつある年金問題は、基本的には向こう1年で事務処理を加速化させるという問題だ。でも、参議院議員の任期は6年。選挙に当たっては、年金と同時に、国の大きな方向性を決める良識の府として、やはり、憲法への態度を大きな判断要素として頂く必要がある。その意味で、自民党は「改憲」、公明党は「加憲」、共産社民は「護憲」と、ここまでは極めて明確だ。でも民主党、どうしたいのか分からない「モラトリアム政党」と言われても仕方あるまい。
6月23日、党愛知県連大会で講演。わが党は、まず、年金問題についても受けて立つと明言。社保庁という腐った組織を叩きつぶせなかった政府与党の責任を痛感しつつ、今回の社保庁改革法により、その組織を解体、2年半後には、癌細胞を形成してきた職員に辞めてもらい、年金不信解消のため、目の色を変えて仕事をした職員に残ってもらうことにより、はじめて年金不信が解消できる旨指摘。野党の方は、「年金危機だからこそ組織をいじってはならない」というが、今の社保庁職員を守りたいという、衣の下の鎧が透けて見えるようだ。
今、医療の現場では、平成18年に導入された、医療保険の適用になるリハビリ日数の制限(150日、すなわち、5ヶ月後に医療機関から追い出される。)が、大量の「医療難民」を生み出しているとして問題になっている。中医協も、本年4月、一部見直しの方針を打ち出したが、特に、運動器(手・足・腰等)リハの分野では、なお、患者さん方のニーズとの乖離が大きい。この日は、私が事務局長を務める「運動器の健康を増進させ健康寿命の延伸を図る議連」で、現場の実情を踏まえた運動器医療を確立するよう、提言をとりまとめた。
6月15日の自民党畜産・酪農対策小委員会。昨年からの飼料価格の高騰動向(米国産トウモロコシが、飼料よりもエタノール燃料の原料に振り向けられるなどの理由による。)の見通しはどうか、さらなる対策は必要かなどの点を、現在のWTO交渉の行方を睨みつつ議論。専門家のお話を聞き、私自身大変勉強になった。私も、昨年来、畜産・酪農対策小委員長をお引き受けしているが、生産者・消費者の双方に、いい意味での安心感を持っていただくためにも、情勢の変化に即応したきめ細かな農政の展開が必要と痛感した。
6月14日の自民党拉致問題特命委員会。中川政調会長(私の右)の挨拶に引き続き、北朝鮮人権法の改正に関し、民主党との協議が整ったことを報告、了承を得た。「政争の具」にされかねなかったこの法案、私が折衝の矢面に立ち、拉致被害者を救う会の皆さんと連携しながら、各党に頭を下げ続けた。結局、自民党案のスキームをベースに、民主党が提示した表現を取り入れる形で決着。内容的としては原案と変わらない(実は法律としては、原案の方が規範性がはっきりしている。)ものとなったが、その裏話は、法律が成立してから書こう。
振り込め詐欺被害者救済法案の提出者として、この日、衆議院事務総長を訪れ、法案を衆議院に提出。内容については、既にコラムでも書いたが、(警察からの通報などにより、預金の引き出しが凍結されている)犯罪者名義の口座にたまっている約70億円を、できるだけ早期に被害者の被害回復に充当する仕組みを整備したものだ。5月中旬には民主党にも連携を呼びかけたが、先方からは、説明に来いといった要請もなく、全くナシのつぶて。これでは今国会の成立はおぼつかず、いささかむっとしたが、会期末を控え、仕方なく、この日の提出となった。
6月7日の拉致特命委員会(中川昭一委員長)、北朝鮮人権法の改正案を説明、その取扱について一任を得た。これは、拉致家族会等の強い要請に応え、外務省とも調整、民主党にも説明し、「拉致問題の進展なければ支援なし」というメッセージを発するため、法律に書けるギリギリの表現を工夫したもの。ただ、民主党は、参院選を控え、素人受けする表現で、一見カッコイイが、外交現場でわが国の立場をなくさせる、非現実的「対案」というクセ玉を提示してきた。でも、この問題で、与野党が対立したら、北朝鮮の思うつぼ。絶対に政争の具にしてはいけない。私自身は、引き続き、民主党に現実的対応を求めていくつもりだ。
6月4日、自民党地方行政調査会事務局長として、安倍総理に、提言を説明、総理もその趣旨に大いに賛同された。提言後、私自身が、地元で、「5千万件の年金記録突合は、今の腐った社保庁公務員のままでは千年かかる。だからわが党は、2年半後に職員全員を一旦解雇、(必死で突合作業をした)まじめな職員だけを再雇用するという荒療治で、目の色を変えて仕事をしてもらう。社保庁改革なければ年金不信の払拭なし。社保庁改革への反対は年金問題への解決先延ばしだ。」と説明し、理解を得ていることを報告。総理も、「全くその通り、それは良い。」と真剣に聴かれていた。