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はなし康弘 出陣式

 


緊急告知

前経済安全保障担当大臣高市早苗氏が、葉梨康弘の応援に駆け付けます!!

お誘いあわせの上ぜひご参加下さい。

日時
10月21日(月)11:15~

場所
茨城県守谷市 立沢公園特設会場(守谷市久保ヶ丘1-21)

 


ご 挨 拶

令和7年の新しい年が始まりました。皆様には、如何お過ごしでしょうか。
また、昨年10月には衆議院議員総選挙執行され、お陰様で、7回目の当選を果たさせていただきました。皆様からの温かいご指導・ご支援に、改めて心より厚く御礼申し上げます。しかし、選挙結果は、与党の過半数割れという大変厳しいものでした。私は、国民の皆様の声を真摯に受け止め、信頼される自民党を創るため、全力を傾注して参る所存です。
国政においては、昨年11月、自民党治安・テロ・サイバー犯罪調査会の会長代理に就任、大きな社会問題となっている「闇バイト」の緊急対策のとりまとめるとともに、衆議院農林水産委員会与党筆頭理事として、食料安全保障の確立等に関する与野党論戦の最前線に立つこととなりました。
1月24日には通常国会が召集されますが、難しい国会状況の中、新たな食料・農業・農村基本計画の策定や中小企業の賃上げ環境の整備等、自民党には、国民のための政策の推進が求められます。
本年も、これらの課題に全力で取り組む決意ですので、皆様からの変わらぬご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。

2/2(木) BSフジ プライムニュースに出演致しました。
「オレオレから強盗へ…凶悪化の闇バイト勧誘手口の実態」について提言致しました。
見逃し配信は『こちらのURL』です。是非ご覧になって下さい。

 

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はなし康弘 最新のコラム

米価高騰と備蓄米放出の背景

2025-3-6

令和7年2月14日、江藤農林水産大臣は、最近の米価の急騰と品薄感を背景に、政府備蓄米21万㌧を、1年の買い戻し特約付きで、集荷業者に交付する措置(いわゆる備蓄米の放出)を正式に発表した。
そこで、今回は、昨年来米価が上昇し、今年に入ってからもなお高騰している背景などについて、私なりの分析を加えてみたい。

昨年の米価上昇の背景

令和5年産米については、全銘柄平均の相対取引価格(10月時点)で、1俵15,315円-流通経費で生産者から買い取られた(流通経費は1500~2000円)。これは、その前年を約10%上回っていたが、この20年間程度の米価としては、標準的な米価ということができた。
 これが、令和6年の夏頃から、特にスーパーの店頭価格の上昇が顕著になった。
確かに令和5年のコメの生産量は661万㌧で、当年の需要予測よりも数万㌧少なかったということに加え、インバウンドによる消費が需要を押し上げた、あるいは、高温障害により精米歩留まりが下がったなどの説が提起された。
ただ、令和6年のインバウンドによるコメ需要は前年比1万㌧増程度で、高温による精米歩留まりの低下も、1.6%程度あったが、それでも令和6年6月時点の民間在庫は153万㌧あり、農林水産省も、米価の急上昇ということは予想していなかったようだ。
ところが、令和6年8月8日、宮崎県沖の地震を契機に南海トラフ地震臨時情報が発令され、西日本を中心に、コメの買いだめが発生した。
これまではどちらかというとコメ余りの状況が続いており、主産地でない西日本や大都市圏では、小売りや中小卸の在庫がなくてもすむ状況が続いていた。
そこに、スーパーの棚からコメがなくなるという自体が出来し、スーパーとしては、高い価格でも品揃えをせざるを得ず、店頭価格は急激に上昇した。
 この時点で、農林水産省は、令和6年夏の一時的なコメの高騰は、端境期の一時的なもので、令和6年産の新米が市場に出てくれば、落ち着くものて見ていた。

農林水産省の見通しが外れた理由を考える

令和6年産米は、作況101と平年並みだったが、10月時点で、1俵23,715円(農家の手取りはここから流通経費が引かれる)と、作況90と不作だった平成15年以来の高値で取引された。
この価格については、「高すぎる」という意見もあれば、「今までが安すぎた」という意見もあった。ただ、問題は、この時点で、コメの「適正価格」がいくらなのか、また、コメの生産にいったいどれ位のコストがかかるのかということが、生産者にも、消費者にも、必ずしも明らかになっていなかったということだ。
だから私は、自民党の委員会で、早急にコストの調査を行い、令和7年産の営農計画に反映させるべきと主張し、これが令和6年の補正予算で事業化された。

さて、令和6年産米の生産量は679万㌧、これは、令和6年~7年にかけての需要予測674万㌧を上回った。先にも述べたように、インバウンドによるコメ需要が増加したとしても1万㌧程度、しかも、新品種の投入等により、令和6年産米の精米比率は、令和5年産米のそれを1%上回った。
このため、農林水産省は、米価は平年よりも高い水準とはいえ、安定的に推移するものと予測していた。
しかし、この予測は見事に外れ、コメの店頭価格は令和7年に入ってもさらに上昇、卸同士では、2月時点で1俵4~5万円で取引されている。

農林水産省は、投機的な動きもあり、どこかでコメが滞っていると見ているようだが、私は必ずしもそうは思わない。
投機的な動きでコメの価格が高騰したのであれば、2月14日の備蓄米放出を契機に価格は下がるはずなのに、現実はそうなっていないからだ。
私はむしろ、今までのコメ余りの状況で在庫を持たないできた大口実需者や小売業者、さらには中小の卸が、令和6年の米不足を受け、在庫を持つようになったからではないかと考えている。
これは、在庫という形で消費者に食べていただく需要でないため、実需674万㌧の外の1年限りの需要増だが、それでも、少しずつ在庫を積み上げれば、全国で数十万㌧のオーダーにはなるものと思われる。

適正な米価で持続可能な食料システムの構築を

本年に入り、先に述べた令和6年度補正予算で措置されたコメのコスト調査の速報値の説明を受けた。
令和4年における関東の全コメ銘柄の平均値だが、(速報値であるため、現時点では非公表。このため、百円台は四捨五入し、概数で記載する)
生産コストは、玄米 1俵当たり14,000円
生産者の手取りは、玄米1俵当たり11,000円
スーパーの店頭価格は、精米60㌔22,000円、5㌔2000円
とのことだった。
令和4年は、その前の年の令和3年に過剰在庫により米価が下落したため、主食用米以外の作付けを増やし、米価安定のための努力を行ったにもかかわらず、結果としてみると、農家段階では赤字という結果だったわけだ。

そして、この「生産コスト」には、「家族労働費」は含まれていない。そのことを考えると、生産コストに2~3割を上乗せした価格でないと、持続的なコメの生産は難しいような気がする。
令和6年は、令和4年と比べ、物価高の影響で、肥料や資材などのコストが上がっているわけで、私自身は、1俵23,715円(農家の手取りはここから流通経費が引かれる)という令和6年10月時点のコメの価格は、「これまでと比べると高い」ことは間違いないが、「高すぎる」とまでは言えないと考えている。(この価格だと、店頭価格はおおむね5㌔3000円程度と推計される)

ただ、コメが、卸同士で、1俵4~5万円で取引されるという状況は明らかに異常だ。(店頭価格は、5㌔4000円以上になってしまう)
この物価高の中、消費者の家計を圧迫するだけでなく、長い目で見れば、コレまで以上に消費者のコメ離れを招いてしまう。
 また、生産者サイドでは、それだけ儲かるのならと、主食用米の過剰作付けの誘因となり、供給過剰による米価暴落を招きかねず、次に米価が暴落したときは、多くの農家が廃業してしまうことも懸念される。

このような理由から、私自身は、本年に入ってからは、早めに備蓄米を放出すべきという意見に傾いていた。
しかも、もしも本年、過剰供給が生じたとしても、「買い戻し特約」により、毎年の備蓄米購入量20万㌧に加え、さらに21万㌧を市場から隔離することができるため、米価の暴落を防止できるという効果もある。

いずれにせよ、このような営みにより、生産者、消費者の双方が納得できる持続的なコメの生産システムを構築していきたい。


国民民主党の原案では「お金持ちの方がより得になる」 ~ 一定の所得制限が必要ないわゆる「103万円の壁」の議論

2025-2-25

本年に入ってから、いわゆる「103万円の壁」についてのニュースを見聞きしない日はない。
ただ、地元の皆様と話をしていても、良く説明しないと、議論がかみ合わないことが多い問題でもある。
そこで、今回は、この問題を取り上げてみたい。

現在議論されているのはパート勤務配偶者の年収の壁問題ではない

まず、現在問題となっているのは、よく言われる、パート勤務の配偶者の年収が103万円を超えると、扶養から外れてしまうため、年末近くなると働き止めをしてしまうという、「103万円の壁」の問題とは、全く別ということだ。
ちなみに言うと、パート勤務配偶者年収の「103万円の壁」については、配偶者特別控除という制度の創設により、年収が103万円を超えても、年収が201万円になるまでは、「扶養から外れる」のではなく、段階的に「扶養控除」(満額で38万円)の金額が縮小される仕組みになっている。
 このように、103万円の年収を境に、「配偶者控除」から「配偶者特別控除」に名前が変わり、しかも年収150万円から201万円まで控除額が段階的に下がることとはなるが、実質的には、「パート勤務配偶者年収の103万円の壁」というのは存在しない。
それでも何故「パート勤務配偶者年収の103万円の壁」が存在していると思っている国民が多いのかと言えば、私は、このような制度改正が行われてきたことを正確に報じてこなかったマスコミの責任が大きいと思う。
では、国民民主党は、どのような主張を行っているのだろうか。

「103万円を178万円へ」ということの意味

さて、ここまで、「控除」という言葉を使ってきたが、これは、「税金の計算の時に、総所得から差し引かれる金額」のことで、「総所得-控除額=課税対象所得」ということになる。
この「控除」には、先に述べた「配偶者控除」や「配偶者特別控除」のほかにも色々な種類があり、議論が極めて複雑になるため、詳しくは論じない。
ただ、ほとんど全ての納税者に関係する「控除」が、「基礎控除」と「給与所得控除」だ。今回国民民主党は、この2つの「控除」を引き上げて、「手取りをふやす」と主張しているわけだ。
現在、基礎控除の金額は48万円、給与所得控除の金額が最低55万円となっており、その合計額が103万円であるところ、これを、「全ての所得階層で、178万円に引き上げよ」と言うわけだ。
つまり、国民民主党の主張通りの税制改正を行えば、全ての所得階層で、課税対象所得を75万円引き下げることとなる。

お金持ちの方がより得になる制度で本当に良いのか

課税対象所得を75万円引き下げれば、確かに、全ての所得階層で減税になる。でも、減税額は、お金持ちの方がはるかに大きくなる。
これは、所得税に累進税率が採用されている(住民税は10%の均等税率)ことによるものだ。
ちなみに、課税所得195万円の方にとっては、所得税と住民税合わせて11万2500円の減税になるが、課税所得1000万円の方には24万7500万円、課税所得2000万円の方には37万5000円の減税と、国民民主党の主張通りの制度を導入すれば、お金持の方がより得をする仕組みとなってしまうのだ。

一定の所得制限は必須

現在、20代男女の平均年収は約360万円、30代については約451万円だという。これらの層の「手取りを増やす」ため、「基礎控除と給与所得控除」を引き上げ、課税対象所得を引き下げることに、私は反対しない。
そして、この物価高の中、日々のやりくりに苦労している皆様についての控除額を、現行の「103万円」から「178万円」への引き上げを目指す方向性を否定するものではない。
しかし、「基礎控除と給与所得控除」の引き上げを、全ての所得階層について行うことは、お金持ちを優遇することとなるため、反対だ。
では、一定の所得制限をどの辺に設定するのかということだが、当初自民党が提案した「200万円」というラインは、いささかシャビーな印象は否めない。
そこで、現在、850万円(詳しい説明は省くが、所得850万円を超えると、これまで所得に応じて増加してきた給与所得控除の金額の増がなくなり、一定額になる。)というラインが検討されているが、私は、30代の平均年収の2倍弱に当たることからも、おおむね妥当と思っている。

いずれにせよ、詳細は今後の議論に委ねられることとなるため、注視していくこととなるが、自民党は責任政党として、バランスのとれた政策を実現すべきであって、少数与党であるからといって、国民のためにならない妥協をしてはならないと思う。

 


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